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日本酒の生産が豊富な地域

直近のデータで日本の清酒の生産数量を見ると42万5千キロリットル、消費量は約56万キロリットルとなっています。毎年減少が続いています。
日本で日本酒の生産が高い地域はトップは常に灘です。大手酒造メーカーが集中している兵庫県です(約30%)、2番目が伏見の京都府(約20%)3番目は米の生産量が多い新潟県(約7%)、これに続くのは大消費地に近い埼玉県(約4%)、愛知県(約4%)です。
因みに、成人1人当たりの日本酒消費量は新潟県が最も多い、そして東北地方の各県が続きます。

又、生産量5万キロリットル以上の大手酒造メーカーは13社あり、この13社で国内生産量の50%を占めています。
酒造メーカーの数は国内に1585社あり、そのうち99.6%が中小企業です。
生産量で見ると兵庫・京都・新潟の順ですが、日本人が好きな「三大〇〇」という捉え方で見ると、
日本三大酒処は兵庫、京都、広島の西条なんです。

それぞれ歴史的な理由があり、長い伝統の上に培われた文化があります。
兵庫の灘ーー灘は酒造適合米の山田錦がとれ、名水百選にも選ばれている六甲山の伏流水、宮水がとれて、おまけに輸送に便利な港があったことから日本の産地として栄えました。
特徴としては日本酒度の高い辛口のお酒が多く、灘の男酒と言われています。

神戸市灘区から西宮市にかけて、造り酒屋が軒を並べており、西郷、御影郷、魚崎郷には酒蔵の道、今津郷、西宮郷には酒蔵通りがあり、酒蔵や資料館が点在しています。
京都の伏見ーー京都伏見の酒造りの歴史は古く、稲作が始まった弥生時代からと言われています。蔵元は23社あります。
桃山丘陵地から流れ出る水は、かっては伏水とも書かれていたほど、質の高い伏流水が豊富です。金名水、銀名水、白菊水など多くの名水伝説が残っています。

特徴としては甘口に仕上がるお酒が多いので、伏見の女酒と言われています。
広島の西条ー広島が酒処になった所以は吟醸酒の生みの親である三浦仙太郎の功績が大きい。
三浦仙太郎は明治20年ごろ、雑貨商の家督を弟に譲り、酒造業を始める。
しかし最初の4年間は酒が腐って失敗の連続。
明治25年頃、その失敗の原因が水質にあることを知る。広島の水は酵母の栄養となるミネラルの少ない軟水である、というものであった。

その後、温度や、湿度を合理的に管理、実験を重ねて、明治31年に軟水による改良醸造法を完成させた。この文書を広く公開したため、この醸造法は全国的に好評を博し、現在の西条の酒処の繁栄の元となった。
西条駅東側には6つの酒倉が集中しており、赤レンガの煙突や赤瓦の屋根、なまこ壁、白壁からなる蔵の外壁などが独特の景観として広がっています。

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