日本酒に欠かせない果物
昔から和食と日本酒は一対のものとして、改良が重ねられ、和食の種類によって、日本酒の銘柄が選ばれ、またその逆にその日本酒に合わせた、料理の工夫がされてきました。それが日本の伝統的な和食の文化となっています。
しかし、最近では食の文化も大きく多様化して、伝統的な日本酒との相性も和食に限定されず、種々の組み合わせが現存しております。
特に若い人の日本酒離れの傾向を止めるべく、色々な団体が工夫改良を重ねています。
静岡のある団体の相性実験によると。
結論から見ると、
ナシは大吟醸と相性がよい。
バナナは大吟醸と相性がよい。
レモンは大吟醸と純米によい。
メロンは大吟醸と相性がよい。
ブルーベリーは大吟醸と相性がよい。
モモは大吟醸と純米に相性がよい。
スイカは古酒との相性がよい。
ゆで小豆は純米と相性がよい。
キウイ、ブドウ、リンゴ、スイカ、イチゴ、トマト、赤ピーマンなどは相性はよくないようなデータが出ています。
ここにはないですがイチジクなども相性がいいと、言われています。
しかし併せ方で相性が変わってきます。
例えば、スイカ、メロン、モモなどを適当な大きさに切り、容器に入れて、たっぷりの濁り酒などを注ぎ込んで食べるという飲み方。
フルーツが好きな人にとっては堪えられないと評判です。
では相性ってなんでしょうか。
人の感覚によって、あうか、あわないかを判断します。美味しいとか美味しくないとかの個人的な嗜好で判断されるものではなく、お酒と料理、あるいは果物は臭覚と味覚の科学です。
好き嫌いではなく、相性研究としてルールに基づいて判断されなくてはなりません。
お酒と料理、果物に限らず、飲み物と飲み物、食べものと食べものが合わされますと普通次の現象が起こります。
1、新しい第3の快適な香り、味が生まれる。
2、お互いの長所がより生かされる。
3、どちらかが相手を引き立たせる。
4、口中がすっきりする。
5、どちらも各々独立した状態を保つ。
6、どちらかが相手を負かしてしまう。
7、新しい別な不快さが生まれる。
見てお分かりのように1番から4番までが相性がよいの基準です。
5番から7番までのことを相性が悪いといいます。
これから店頭にいっぱい出てくる、柿や梨は古くから日本酒にあう果物と言われています。
これもまた、日本人の特権です。
ゆっくり秋を味わいましょう。